野薔薇姫

全く、女が好きなヤツってろくなのが居ないんだよな。ンな事言ってっから彼


女出来ないんだよな。ざまあみろ…って口が悪いわよ薔子。


カチャリ…ドカッ。


体を起こしたらカバンについていたキーホルダーが音を立てた。その音に慌て


てしまって、頭を屋根に打ちつけてしまった。


ヤバイ…そう思った時はもう遅かった。


「誰かいんのか?今音したよな?」


「見つかったら面倒だし、見てみっか」


「そうだな、あのトンネルの中じゃないか?」


「行こうぜ」