「ごめんな。」

「れ、蓮也は…何も悪くないでしょ?」

「すく助けに行けなかった。ごめん。」

「大丈夫だよ♪全然大丈夫!」

「無理して笑ってんじゃねーよ」

「無理じゃないよ♪」

蓮也は杏奈をぎゅっと抱きしめた。

「俺にこうされて、怖い?」

「ううん。怖くないよ…」

杏奈の体の震えは止まっていた。

「大丈夫?」

「うん♪もう平気♪」

「また無理してる。なぁ。どうしたら心を開いてくれるの?」

「…っ、私そろそろ演奏会が始まるから行くね!ごめん。助けてくれてありがとう。迷惑かけてごめんね。もう大丈夫だから。」

「無理するなよ。いつでも俺を頼ってくれ。」

「うん!ありがとうっ!」