文化祭の日から杏奈はずっと悩んでいた。

あれって付き合うってこと?

え?もしかして冗談?

そんなことない?


今日は卒業式当日。

なのにも関わらず、杏奈ははてながいっぱいだった。

「おーい?おーーい??杏奈ー?
大丈夫ーー?」

「んー…?ん?んにゃ!?美穂!?」

「んにゃってなによ笑おはよ笑
いよいよ卒業だね…」

「うん…どうしよう。泣けてきた…」

私は式が始まる前から涙が止まらなかった。

「と言ってもねぇ…杏奈とも恭太とも蓮也とも高校変わんないしなー…」

「そうなんだよね笑」

「あ、そういえば杏奈、付き合ってるの?文化祭のからずっと悩んでるみたいだったけど…決着ついた?」

「…それかね…着いてないの…」

「はぁ…藤崎も一体何してんだか…」

「俺の話?」

「うわっ。藤崎…」

「卒業式にまで俺はうわって言われる運命なのか…」

「おつでーす」

「恭!おはよー」

「蓮。はよー。杏奈もおはよ。美穂おはよー」

「「「おはよー」」」

「杏奈〜?」

「ん?」

「藤崎と決着つけといて」

「うん…!」

「よし!行ってらっしゃい!」

「蓮也…?話あるんだけどいいかな?」

「ん?うん」