ー次の日ー

朝僕は教室に入るやいなや、隣の大野さんに問いかけた。


「大野さんって、普通の人じゃないよね」


何故こんな質問をしたかというと、一晩中悩みに悩んで、大野さんは一般人ではないのでは?というところにたどり着いたからである。

「え、な、なんの、こと、?」
「こんな言い方したくないんだけど、大野さん副委員になったでしょ?でも大野さん、今年入ったばかりなのにどうして選ばれたのかなって思ったんだ」
「…う、それは…………、分かった、下田くんには言ってもいいかな」

え、僕にはいいって、僕、大野さんにとって、特別な存在なの?

「あのね、大野智って知ってる?」
「大野智って…うちの学校の上の上の方の人でしょ………って、まさか」
「うん、うちのパパ」

………

えーーーーーっ!!!!!

それって、それってそれって!!!

大野さん、お嬢様ァーーーーーっ?!?!

「え、だから……」
「なんかコネみたいで、ごめんね。ちなみに自分で言うのは恥ずかしいんだけど、ママは大女優の有岡裕貴…」
「有岡裕貴ィーーーーっ?!?!ぼく、ぼくぼくぼく、有岡さんの大ファンなの!!!!!えっ、すご、すごい!!」
「…下田くん落ち着いて笑」
「アッ恥ずかしい(*>_<*)」
「じゃ、じゃあそういうことだから」
「あっ、大野さん待って!」

大野さんは恥ずかしかったのか、女子のもとへ走っていってしまった。

いやあ……大野さん、すごいなあ!
お嬢様だなんて!しかもお母さんは僕が大ファンな有岡さんだなんて!
しかも特別な存在だって言われて、もっと好きにな……





え、もっと?