「あの…ここって、どこですか…?」 「…… 」 「………… 」 「さぁ…。」 暫く沈黙した後、 男は川を眺めたまま、短く答えた。 この人に聞いた私がバカだった…。 でも他に人も見当たらないし… どうしよう。早く…帰りたいよ。 川の向こう側に行ったら誰かいるかな? 恐る恐る川に足を入れると、 水は生暖かく、流も緩やかだった。 「良かった、これなら渡れそう。」 そう思って進もうとした時だった。