「こんにちわ!ようこそバスケ部へ」

すっごーーーい!みんな背も高いし、すっごく強そうだし…でもすごく優しそうな人たちばっかりだ!

「こ、こんにちわ」

私は意外とシャイなので、すこし控えめになってしまう。

「おっと、可愛い子が来たね!おーい美奈子!この子を女バスの方へ案内してあげて!」

「はいよ〜!」

そういってこっちに近づいてきた人は、とても綺麗な人だった。たぶん、3年生かな?

「こんにちわ!えっと、名前は?」

「は、花宮ゆめです!今日から1年になりました!よ、よろしくおねがいしますっ!」

「あはは。挨拶がいいね!私は安西美奈子!3年で、ここの部のマネージャーをしてるの!
えっと〜、ゆめちゃんは、マネージャー希望かな?」

「はい。実は、中学の頃バスケ部だったんですけど、あまり上手じゃなくて…だから、次はマネージャーをやってみようかな!と思ったんです!」

「そっか。じゃあ、私についてきて!」

「はい。」

私は、マネージャーの美奈子先輩のあとについて行った。



「はい、ここが私たちの部室だよ。部室は、男女で分かれてるんだけど、マネージャーは、男女兼用だから、結構大変よ〜!」


そっか。男女のマネージャーをするのか!いそがしそうだなあ。
そう思いつつも、なんだかワクワクしてきてる自分がいた。

あれ、確か長谷川龍我もバスケ部だって言ってたような……。

–––––––げっ!やっぱりいた…

男バスはもう既に、メンバーも揃ったみたいなので、ゲーム(ミニ試合)をやっていた。


「…かっ…こいい…。」

私が見た光景は、先輩たちの誰よりもシュートを決め、誰よりも速く走っていた、長谷川龍我だった。

「あれ〜?ゆめちゃん、男バスの中に好きな人でもいるの〜?」

ニヤニヤしながら聞いてきた美奈子先輩に、私は戸惑いながらも、

「や、やめてくださいよ美奈子先輩!そんなわけないじゃないですか!!」

と、全否定した。

「ふ〜ん…なーんだ!」


なんでみんな、私に好きな人がいるって勘違いしてるの!?私は別に長谷川龍我のことが好きなわけじゃないのに〜!!