翌日。
お迎えにあがると、隼人がふわふわした髪をピンクのリボンで二つにまとめた可愛らしい女の子と砂場で遊んでいた。
ぴん、と、勘が働く。
見つからないようにこそこそと、先生にまずは沙紀だけ呼んできてもらった。
沙紀は年長さん組の格好良い男の子とお喋りしていた。昨日は同じ組の隆くんだったけど……。
「沙紀」
「ん?」
「あの子、桜子ちゃんでしょ」
と、砂場で隼人と遊ぶ美少女を見た。
「さっすがママ」
「仲直りしたとこ、見た?」
「うん。なんか隼人が仕返ししようと『おい!』って呼びかけたんだけど桜子ちゃんが『あ、隼人くんおはよう』って可愛い顔で笑って、あの表情は多分隼人、桜子ちゃんに惚れたと思う」
隼人、なんてチョロい……。
そして沙紀も四歳にしてなんて素晴らしい観察力。
隼人も沙紀も、私や修一さんに似ずちゃんと恋愛エネルギーがあるようで、良かった……のか?

