「今日の晩御飯はパーティー用の豪華なやつだ!」


帰り道、修一さんのそんな言葉に二人がキラキラと目を輝かせて「やったー」と跳び跳ねた。

私は修一さんの、すっかり板に付いたスーツ姿を後ろから眺めていた。


私と結婚する一年前に、修一さんはモデルの仕事を辞め、実家の建設会社へ正式に雇われた。

いつかは跡を継がなければならないから、それからずっと働きながら勉強の日々。


最初のうちは私も修一さん自身も、修一さんがモデル以外のお仕事なんて違和感しかなかったけれど、もうすっかり慣れてしまった。


モデルでもサラリーマンでも、修一さんはやっぱり格好良い。と、昔と変わらないその笑顔を眺める度に思う。