12月25日


お母さんが起きてきたのだ。

「はぁ、良い夢見たわぁ。
 もう言葉じゃ表せないくらいのねぇ。」

お母さんの口は止まらない。

「どんな夢かって?
 お父さんとお母さんの昔の頃の…」

「俺らそんなん聞いてないぞ。
 早く飯食おうぜ。」

たっくんは腹ペコだったようだ。

そう言われてみんな席に着く。


「昔」と聞くと、なぜかぞわっとする。

何か忘れてはいけない事を忘れているような。

難しいことを考えるのはやめよう。