不器用御曹司と初めてのロマンスを



「ほんとおいしそうに食べますよね、鈴さんは」


「だって美味しいんだもん。康太くんも食べる?」


「え、まじで?!え!ほんとに!?どうしよ!?で、でも…」


「うるさい」


ごつんとゲンコツの音が鳴る。


「いってえ」


「さ、クタクタに私たちは寝るから帰った帰った」


頭を擦りながら、ちぇ、と口を尖らす康太くんに手を振る。