公園の入り口に停めてある黒の綺麗な車に無理やり押し込まれる。


左から乗り込んでエンジンを鳴らす。


どうしよう、気づいてしまった。



「…わざわざ心配して車停めてまで来てくれたんですか?」


だって、どう考えても違和感のある公園前の高級外車。


おもわず口に出して聞いてしまった。


見ず知らずの人にこんなに優しくしてくれるなんてなんていい人なんだろう。


返事は返って来なかったけれど、ただただ真っ赤な耳をぼんやり見つめていた。