「いや〜ほんとに美人だねえ」 そう言って、膝の上に置かれたシワクチャの手に両手を添えてテーブルの上にずらす。 「園谷さんも劣らずいい男じゃないですか」 高級ブランドの時計をはめたその手は行き場をなくしていた。 その手に今さっき作った焼酎を持たせ、ニコリと笑顔を見せる。 すると、一瞬で男はセクハラを拒否されたことなど忘れてしまうのだ。