「そうでしょ?雪那は自分の気持ちに素直になるの!余計なこと考えなくていいの!」 私はこんなに愛されて、良いんだろうか。 お母さんに抱き寄せられて、そんなことを考えた。 震えるお母さんの肩に手を回す。 「お母さっ……」 喉が締め付けられて上手く声が出せない。 十年間お兄ちゃんの死を認めずお母さんを苦しめた私は、これからもお母さんを苦しめ続けるんだ。 だけどごめんなさい。 ……私は日野雄大が居ないと駄目みたいだ。 ……それで良いと言ったお母さん。 これ以上の母の愛は、存在するだろうか?