「日野雄大、言ったもんね……俺がそばに居てあげるから、って」


日野ちゃんが車道に飛び出した日。
死んじゃ駄目だ、と言った俺。

そうだ。居なくならないと、約束したじゃないか。俺は。


「もう……大切な人を失いたくない……」


俺は情けない程、泣いていた。
嗚咽を漏らして、日野ちゃんのセーターはびしょびしょだ。

だけど、俺の肩も日野ちゃんの涙が落ちてきていて、びしょびしょだ。


……ださいな、俺たちは。