終業式の日以来だった。
俺はベッドからゆっくり腰を上げた。
「じゃあ日野くん。あとは二人でごゆっくり!」
「喧嘩すんなよ!ほら先生も行くで!」
「はいはい」
慌ただしく三人が出ていって、日野ちゃんがぽつんと残された。
日野ちゃんは一歩病室に足を踏み入れただけで、それ以上は全く近付いてこようとしない。
こんなこと、全く予想していなかった。
あおいだって田嶋さんだって、俺たちが別れたのは知っていたし、今までも日野ちゃんのことは話題に避けてきたし。
もしかしたら二人はその間ずっと、日野ちゃんをお見舞いに来るように説得してくれていたのかもしれない。
ずっと会いたいと思っていたのに。
いざ会ったら俺は日野ちゃんに合わせる顔がなかった。
俺は日野ちゃんの願いを叶えてやれなかった。失敗したんだ。

