来なければいい。そうも思った。 だけど四時間授業を受ければ、昼休みは当然やって来るもので。 前までは大好きだった一時が、来た。 「日野ちゃん、昨日これ忘れてた」 もう付き合ってるのだから、教室から同じタイミングでここに来れば良いのに、私たちは以前の癖が抜けないらしくて。 先にベンチに座っていた私に、日野雄大がそう言いながら近付いてきた。 その手には、昨日私が取りに戻ったはずの、だけど結局そのままにして帰った、手袋が。