「初めてね。雄大が彼女紹介してくれるなんて」
「ああ。じゃあ、俺日野ちゃん駅まで送ってくるから。行こう日野ちゃん」
そう言って日野ちゃんが手に持っていたマフラーを日野ちゃんの首に巻いた。
日野ちゃんの手を取って軽く引っ張ると、日野ちゃんは小さく「いいよ」と遠慮した。
「せっかく久しぶりにお母さんと会えたんだから、二人でゆっくり過ごしなよ!」
「でももう暗いし……」
「大丈夫大丈夫!じゃあね!」
そう言うと日野ちゃんは嵐のように走り去ってリビングを出て行った。
「あ、おい!」
いくら気を使ってくれていると言ってもやっぱり心配なので追いかけようとしたら。
「雄大」
真剣な目をしたお母さんに腕を掴まれた。
玄関の扉が開く音がして、それから閉まった音がした。

