日野雄大はクラスで一番性格が悪い



調子の良い解釈をしてみたが、間違ってはいなかったらしく。日野ちゃんは怒らない。

抱き締めたまま、日野ちゃんの肩に顎を置いた。


「重い」
「顎置きがちょうど良い位置にあったから」
「私は日野雄大の顎置きじゃない」
「でもこうした方が近くに居れるから。日野ちゃんの髪、良いにおい」
「よし許そう」


日野ちゃんは誉め言葉に弱い。

俺が笑うと、日野ちゃんもクスクス笑う。


「日野ちゃん、冬休みいっぱい出掛けような」
「しょうがない、いっぱいデートしてあげる」
「冬だからスキーとかスケートとか、初詣も」
「あと、イルミネーションも!」


日野ちゃんがテンション高めで追加した。


「ロマンチスト日野ちゃん」
「まあね。私乙女だから」
「乙女?日野ちゃんが?似合わなすぎ、ぶっ」


本当のことを言っただけなのに、前から日野ちゃんの食い気味顔面パンチが飛んできた。

顔面パンチする乙女がどこに居るんだと言いたいけど、怖いから黙っとこう。


「あ」


日野ちゃんが思い出したように声を漏らした。