「もしもし」
ずっと日野ちゃんを抱き締めたままだった手を離し、取り敢えず電話に出た。
日野ちゃんは熟睡していて、全く起きる気配が無い。
『雄大久しぶり。今から帰るから』
「おう、分かった」
『スーパー寄るけど、何か買うものある?』
「いや。平気」
そう、じゃあね。
それだけ言うと、一方的に通話は終了された。
淡々とした会話だったな。と、自分で思った。
時刻を確認すると、もう七時半。
十五分だけ、と言っていたのに、どうやら一時間以上眠っていたらしい。
「日野ちゃん、起きろー」
日野ちゃんは鬱陶しそうに目を開いた。
まだぼんやりしていて、寝起きの日野ちゃん。本当はこれも写メ撮りたいんだけどな。

