「ちょ、ゆかりちゃんが泣いてどうすんの」

「ずびばぜん〜!だっで、先輩が卒業する
どが、...うわぁーん!」


大量の涙と鼻水を流し、幼い子供のように
泣きじゃくるゆかりちゃんに、苦笑いで肩を
竦める。

「よしよし。また、ここに遊びにくるから。
ねっ?」

頭を撫でてあやすように笑顔を浮かべると、
ゆかりちゃんはズズッと鼻水を吸う。

可愛いなぁ、全く。


「鼻かみなよ」とハンカチを渡してやると
ものすごい音が横から。


...いい意味でも悪い意味でも妹のような
存在だよ、君は。


困ったように笑うと、私はくるりと踵を返す。