過去へ舞う姫

芹沢「フンッ 馬子にも衣装だな」



芹沢さんの一言により皆から次々に言葉が溢れてきた



総司「中々いいんじゃないかな」



新八「綺麗だぞ、翔!」



左之「着物姿も似合うな」



山南「太夫並に美しいですよ」



土方「太夫は言い過ぎじゃねえか山南さん、せいぜい天神止まりだろ」


山南「天神もなかなか位が高いものですが、素直に物事を申せばよろしいものを」


土方「.............うっせ」


近藤「いや~、宮野君とても綺麗だよ!」



一「……綺麗だ」



総司「平助は何も言わないんだね、酷いな~」



平助「うるせぇ~、っっかっかかか翔!似合ってる!」



幸奈「クスッ ありがとう、平助」ニコッ



平助「っっ///////////////!!!」ズキュン バタッ



新八「平助、翔に魅了されて倒れ上がった」



左之「瞬殺だったな」



新八と左之は平助を見て笑っている



そんな平助の事情なんて知らない幸奈



芹沢さんの元へ向かう




幸奈「芹沢さんっ!馬子にも衣装ってもっと他の言葉はなかったんですか?」



芹沢「ハッハッハッ そんなに騒ぐな、酌をしろ」



幸奈「...はい」




芹沢「翔、やる」





と渡されたのは巾着、そして何より重い...


もしかしてっっ



幸奈「芹沢さん!こんな大金受け取れませんっ」



芹沢「儂が翔に残せるものはそれぐらいしか残っておらぬ、有り難く受け取れ」



幸奈「ですかっっ」



芹沢「では、儂を殺る報酬として受け取れ」



幸奈「...そんなの」



芹沢「今日なのだろう」



幸奈「っっ!!!」



芹沢「やはりな...儂はお主に何も残せなかった、何もしてやれなかった


せめてもの償いだ、受け取ってくれ」




無理やり懐の中に巾着を入れられた




芹沢「自由に使え」



幸奈「……...ありがとうございます」



芹沢「フンッ こんな時ぐらい笑っておれ、折角着飾ったのに台無しにする気か」



幸奈「すみません」ニコッ



芹沢「フッ それでよい、……待っておるぞ」



幸奈「...はい」



時間が過ぎ芹沢さんにも酔いが回り始めた




芹沢「そろそろ儂はもどる」



土方「そうですか、それでは俺も」





芹沢さんが帰ろうとすると土方、総司、山南さん、左之に動きがあった



見事に忠実どうりだ



幸奈「芹沢さんが帰るのなら私も」



平助「えっ!翔帰っちゃうの?もう少しいようよ~」




平助っ!いつの間に起きてたの!



土方「翔、たまにはいいだろゆっくりしとけ」




土方め……




幸奈「そうだね、じゃあちょっと着替えようかな」



平助「えぇ~そのまんまでいいのに/////」



幸奈「この格好苦しくってゆっくりしづらいから」



平助「そっか...」



幸奈「うん、ごめんね、じゃあまた」



平助「おう!」




芹沢さんと土方達はもう角屋を出てしまった



急がなければっっ



先程着替えた部屋に向かった






幸奈「睦!これ早く脱がして!」



睦「なんやの!急に!?」



幸奈「いいから早く!時間がないのっ!」




急いで脱がしてもらって袴に着替える




睦「勿体ないわ~」



幸奈「今はそんな事どうでもいいの!早く行かなきゃ間に合わないっっ



じゃあまたね!今日はありがとうっっ!」



睦「こちらこそ、ほなまたな」