過去へ舞う姫

幸奈「そ、そうですけど」



遊女「やっぱり、なんで新撰組におるん?」



幸奈「歴史を変えるためです


まだ何も変わってませんけどね...」



遊女「……歴史を変えるって...いつから来たん?」



幸奈「丁度半年ぐらい前からですかね?」



遊女「...ちゃうわ!!何年後から来たんか聞いとるんや!」



幸奈「っすみません!150年後からです!」



遊女「っっ150年後っっ!」





遊女って怖いな……





遊女「新撰組は荒れくれ者の集まりや~、そんなとこで歴史なんて変えれるん?」



幸奈「クスッ 彼等は私の時代ではとても有名なんですよ、世界にも知れ渡るぐらい」



遊女「そうなんや...」



幸奈「ところでお名前なんていうんですか?」



遊女「敬語じゃなくてええよ、睦(むつみ)やよろしゅう」



幸奈「睦!よろしく」ニコッ



睦「ハァ あんたはんの名前はなんてい言うんよ」



幸奈「あぁ、言ってなかったな


私は幸奈!でも皆翔って呼んでるから皆の前では翔で!」



睦「ややこしい、で


源氏名はどないするん?」




あぁ~客を相手する時の名前か




幸奈「睦って源氏名?」



睦「うちの源氏名は萌黄や」



幸奈「萌黄か~春だねぇ


じゃあ今は夏だし萌夏(もえか)でどう?」



睦「うちの名から取ったやろ~」



幸奈「だめだった?似てると近く感じるし、春と夏は隣同士でしょ~だからいいかなって思ったんだけど」



睦「...しゃあないなぁ~、ほな行くでぇ」



幸奈「は~い」





緊張する


作法は多少知ってるけど皆を目前にすると恥ずかしくて死にそうだ





睦「失礼しますぅ、萌黄どす~」



睦が淡々と話を進める



睦「幸奈っはようっっ」コソッ




どうやらもう入らなければならないらしいが入るに入れない


中々入らない幸奈をみかねて睦が無理やり引っ張りだす



一斉に皆に見られる


視線が...いたい……





幸奈「萌夏どす~よろしゅう」



皆「……...……...」




反応なしか!これは辛い……