過去へ舞う姫

平助の合図で試合が始まる




楠「っっゃあ!」




いきなり楠が攻めてくる


幸奈はいそれを難なくかわす




隊士「っっまじかよ」ザワザワ

隊士「たまたまじゃねぇか?」ザワザワ





どうやら幸奈は1発でやられると思っていた平兵士達


それは土方らも同様だったらしく





土方「まじか……」


と驚いていた




幸奈に攻撃をかわされてしまった楠


ちょっと悔しそう



そんなに私弱く見えてたの?


この後も楠からの攻撃は続く



そろそろ決めないとやばいな



と幸奈は楠との間合いを一度広める


そして一気に間合いを詰め竹刀上から振り下ろす振りをする


それを相手が受け止めようとした時一瞬の隙が出来た



ここだっ!



幸奈は竹刀をそのまま奥へ投げ捨て楠の側を通り抜け後ろに回る


そして投げて落ちた竹刀をもち楠の事を首に突きつける


決まった





平助「……っっ勝者!翔!」



平助が叫ぶ



隊士「あいつ楠に勝ったぞ」ザワザワ

隊士「ありえねぇ」ザワザワ




平兵士が騒いでいる




幸奈「ふ~~~疲れたぁ」


平助「っっかっ翔剣道した事あるのか!?」




と平助が食い気味に聞いてくる




幸奈「ちょっとだけ、護身用に」




幸奈は一応未来にいた時はお嬢様だったため、

何かあった時のために剣道の他にも合気道や空手などの護身術を沢山習わされていた


その中で特にハマったのが剣道


理由は幕末好きなためだろう……





これは予想外だ…隊士になれるぐらいの強さがある、

もっと鍛えればなかなかの腕前になりそうだ……

と頭の中で考えていた土方


近藤さんに報告だなと満足そうな笑みを浮かべ





土方「翔!戻るぞっ来いっっ!!」


幸奈「は~い!」


幸奈「平助またねっ」と言うと駆け足で道場を出ていく


平助「おうっ」ニカッ