過去へ舞う姫

皆が大阪に行った数日後…


ただ今幸奈は紙とにらめっこ中


栄太郎たちに送る文を書いているのだ





幸奈「う~ん、ネタがない…」





週一で文を書いている為、流石に書きたいものが無くなる


ましてや返事が来ない


それは仕方の無いことなのだが……





幸奈「栄太郎達に会いたいな~でも外に出れないし…」





土方はなかなか外出許可を出してくれない


出れたとしても幹部1人は絶対にいる、隊士に任せることもしない


文を出すこともかなり困難だ






幸奈「どんだけ過保護なんだよっ



駄目もとで土方に聞いてみるかな~」





土方は近藤さんが大阪に行っているため近藤さんの部屋を使っている、

要は土方の部屋は今幸奈のもの




幸奈「1人って暇いな~」




平助は稽古で今いないし、お梅さんもいない




幸奈「土方の所に行こ」





幸奈は仕方なく仕方なく近藤さんの部屋に向かった






スパンッ

幸奈「ねぇ~土方、1週間後に外出許可くれない?」


土方「おいっ名前を言ってから襖を開けろ!それに呼び捨てするな!」


幸奈「そんな事どうでもいいから外出許可頂戴よ」


土方「どうでもいいって……なんで1週間後に外出許可なんだ?」


幸奈「土方には関係ない」


土方「関係あるわっ」


幸奈「と~に~か~く~、外出許可くれるの?」


土方「駄目だ」


幸奈「え~なんで~?」


土方「今幹部は殆どいねぇ、お前を連れ回す暇がない」


幸奈「いや~私1人で充分何だけど」


土方「っっ1人で言い訳ないだろ!」


幸奈「てかなんで駄目なの?向こうにいた時はかなり自由だったんだけど」


土方「うちはうち、外は外」


幸奈「うわっ何そのお母様的発言」


土方「とにかく駄目なものは駄目だ」


幸奈「ねぇどうして駄目なのか理由を教えてよ」


土方「お前1人は危険だ、攫われるかもしれん」





幸奈は黙り少し考える


要は私が自分の身を守れれば言い訳だよね
だったら…


幸奈「土方、もし私が誰かに勝ったら外出許可だしてくれる?」