クローバー

「な、黒…」

「ん?なんだよ海斗」

「これで、柚を守ってくれ」

そぅ、海斗に渡されたのは携帯だった。

海斗は、柚の兄でもあり俺らの仲間でもある。

「わかった」

俺は、病室を出た。

すれ違いに、細くて黒髪で幼い顔をしていた。

「お兄ちゃん…大丈夫」

「おーよ」

「さっきの…人は?」

「ダチだよ」

「そっか」

あたしは、病室の椅子に座った。

お兄ちゃんは、病気が再発して入院中。

「あっ、柚」

「なに?」

「これ、持っとけ」

ピンクの携帯を渡した。

「お兄ちゃん?」

「この携帯が、お前を助けてくれるから」

お兄ちゃんから、もらった携帯を大切に持っていた。

「ありがとう…」

これが、クローバーとの出会い。

-一年後-

兄が病気で再発して、亡くなってから一年たった。

あたしは、1人ぼっち。

あたしは、なかなか立ち直れなかった。

「お兄ちゃん…お母さん…お父…」

泣き崩れていた、あたし。

-ピロロ…

お兄ちゃんからもらった、携帯がなった。

携帯を開いたあたし。

-
柚ちゃん?
初めまして、クローバーです。
柚ちゃんのお兄さんから
守ってくれと頼まれたんだ
だから、これからは柚ちゃんは
1人じゃないよ
俺がついてるから大丈夫だよ
クローバー
-

携帯メールを見た瞬間。

お兄ちゃんが、言っていた言葉を

あたしは、思い出した。

『この携帯が、柚を助けてくれる』