次の日。

あたしは、なぜか俊太の所へ向かっていた。
でも、その理由は、乃愛のため。友達のため。そう思ってやっている行動だった。

がらっ!!!

あたしは、思い切って俊太のクラスに入った。

「えっとぉ…、内田 俊太。いますか…?」
同じクラスなのに敬語になってしまった。

「おっ!沙柚璃じゃん。
 俊太??多分いつもの場所かな?」
この人は、同中のチャラ男。泉 剛。
ちなみに、いつもの場所っていうのは、屋上のこと。

「あっ!そうなんだ…。ありがとう。剛。」

そうしてあたしは、教室を出た。
休み時間が残りわずかだったので、走って屋上へ向かう。
階段を一気に駆け上がり、屋上へと着いた。

ガチャッ。

「俊太ー??俊太ー??」
姿が見えなかったので、名前を呼んで探した。

屋上の隅っこに俊太はいた。

「あ…。沙柚。
 どうしたの??」
俊太の機嫌は中の中って感じだった。

「えっと、今、俊太って彼女とかいるの??」

「あ? いないけど。なんで??」

「えっと、紹介したい人がいて…どうかなって。」
ちょっと複雑な気持ちだった。
こんなこと言っていいのかな?とかいろいろ考えた。

「そうなんだ。
 俺も彼女欲しいからまぁ、いっか。」

「そぅ………。そっか。
 じゃぁ、今晩アド送るょ。それじゃっ!」

あたしは、走って教室へ帰った。