数学の時間、問題も解かずにずっと考えてた。
あたしは・・・どうしたいんやろう。
理科室にあの笑顔を浮かべる。
「うーん・・・」
「美奈穂?何唸ってんの?」
「色々あるのよ・・・女の子には」
「あたしも女の子やからわかるで?」
ガラガラ・・・
もうこの雑音むかつく!
「浅野美奈穂!さん」
顔の上ににっかーと笑顔を貼り付けて笑う金沢慶太
「は、・・・い」
「教科書さんきゅーでしたっ!次英語頑張ってねっ」
語尾に(笑)をつけて金沢慶太は言う。
「あ、ども・・・」
そのテンションに押されながら教科書を受け取った
「あ、その落書きおもろかったでー!」
去り際に一言、言って金沢慶太は去っていった。
