「なあ、亜紀ちゃん」
「はーい」
亜紀ちゃん、あたしの親友で情報屋さん。
「あの窓際におる男の子、誰?」
「おっ、男関係ですか?おまかせっ」
亜紀ちゃんはあはっと言うと眼鏡を掛けた。
亜紀ちゃんは何でも似合うからいいよなー・・・と、ひっそり憧れた。
「あれは、2年4組金沢慶太
2年にして野球部のレギュラー。ちなみにポジションはセンター。
5番を打ってるすごい奴。
性格はクラスのムードメーカーでノリ良い。
けっこうモテるけど本人は気づいてない。ちょっと天然入ってる。以上」
「す・・・すごいね、亜紀ちゃん・・・」
「で?あいつがどうしたん?」
亜紀ちゃんは唇をニヤッとして聞いてきた。
「いや、ちょっとむかついて」
「え?えっ?恋の予感?そうなったら1番にあたしに教えてや!?」
「そんなんちゃうから」
