「真面目だよなあ…」


「あ?」

と小さな顔が振り返った。

「いや、、お前って時間割とかメモとか真面目に取るんだな。。と思ってさ。」

「え、、あ、いやぁ…なんか心配で」

そっかーと返事しながら俺もメモを取ってみるものの、どれをどうメモしたらいいのか分からない。

また机に向かってカリカリとメモを取ってるのは、"七瀬 蓮"(ななせ れん)。

俺が今、一番仲が良いと思ってる奴。

そして俺は橘 京汰(たちばな きょうた)。

俺らはここ、月下中等教育学校といういわゆる中高一貫校(6年カリキュラムで高校受験がない)に通う2年生。

去年から仲のいい蓮ともここで出会った。

そしてここがすべての始まりだった。