それを聞いたブレイクは「え...ッ」と声を漏らす。

マコは淡々と話を続けた。


「原因はガンっていう病気らしいの。

私にはそのガンって病気がどんなのかはわからなかった。

けど、お姉ちゃんは死んじゃったの...これを私に渡した後に」


ポケットから取り出した1粒の真珠の珠。

もっと驚きを隠せれないブレイク。

彼は真珠を指差しながら「だって、それって」と言う。


「うん、さっき拳銃の弾代わりに使っちゃった」


「な、なんでだよ...。

大事な物をなんで俺なんかのためにつか...ッ」


これ以上言ってしまうとマコを傷つかせてしまう。

そう思ったブレイクは、口を閉じてマコを見る。

ギュッとマコはブレイクの手を強く握り、涙をこらえようとしていた。

口では平然を装っているが、きっと内心死んだ姉の形見を失い辛いのだ。

マコに救われたこの生命、ブレイクは自身がどうこう口を出す権利は無いと考え、「ごめん」とは言わず「ありがとう」と伝えた。

感謝の言葉を聞いたマコは、切なげに微笑み頷く。