迷宮のショッピングモール

それで動きが止まった。
ブレイクは後ろで自分のマフラーを掴むマコを見るが、俯いていて表情を伺うことができない。

「マコ?どうし...」

「行く」

「へ?」

「私も、ブレイクと行きたい」

バッと顔を上げながら言うマコに、少し驚いた。だがさっきみたいに身長を合わせるように膝を地面につけて、両手を肩においた。

「危険かもしれないんだぞ?さっきみたいに」

「うん。知ってる」

「それでも、一緒に行くのか?」

「...」

視線を下にして、黙り込んでしまった。マコのマフラーを掴む手の力が強まった。しばらくすると小さくだが「だって」と、呟いた。
首を傾げて、マコを見た。

「だって、そうしないと、きっと"前みたいに"後悔するから」

「!」

前みたいに?

その言葉はどこか重みを感じた。

マコは何かあったのか?ネックレスに関係が?

「...ク?ブレイク?」

「!あ、あぁ。
ま、まぁ、後悔はしたくないもんな。それにマコに何かありそうな時、俺が助けるから安心しろよ」

「ありがとう」

手を差し出し、握ったとわかったら、また歩き出した。