迷宮のショッピングモール

階段の場所へ着いた。だが、扉で閉ざされていて、下には下りられない。
ドンドンと扉を強く叩き、なんとか開けようとしたけどビクともしなかった。

「ﾁｯ。開かねぇ」

「どうしよう。このままここにいるなんて嫌だよ...」

マコは両手で目を押さえて、座り込んでしまった。そんな様子を見たブレイクは、もう一度扉に視線を移し、何かないかまじまじと見た。
すると、鍵穴が光っていることに気がついた。

「なんだ？なんで鍵穴が光って...」

ハッとある事を予測した。

「もしかして...鍵がこのフロアにあるのか？
それで、ここを開けるのか」

それを教えるかのように鍵穴も光ってるんだな。
それならいち早くも鍵を見つけよう。

振り返りながらマコを呼ぼうとしたブレイクは後ろを見た瞬間、口を閉ざし、固まってしまった。
何を見たかというと...

「うっ。うぅ」

ﾎﾟﾛﾎﾟﾛｯ

大量の涙を流すマコの姿。

あぁ...この場面。俺はどこかで見たことがある。ずっと昔に、女の子がこうやって泣く姿を。

昔の記憶が頭の中にフラッシュバックした。だが一瞬だったので、何を思い出したのか忘れてしまった。
再び、マコを見た。膝を床についてマコの身長に高さを合わせた。