迷宮のショッピングモール

数分が経ち、そろそろかと思いマコはソファから降りた。

「ブレイク。そろそろ行こう」

「あぁ。そうだな」

ブレイクもゆっくりと立ち上がり、2人は手を繋いで歩き出した。
手を繋いだ時、マコは1つ不思議に思ったことがあった。

「ねぇブレイク」

「ん?どうした」

「どうして、ブレイクの手はこんなに冷たいの?」

そう、彼の手はとても冷たかった。
南極の氷に触れているみたい。

繋いでいる反対の己の手をまじまじと見る。そしてその手を自分の頬に当てた。

「そうか?そういや、自分の体温なんか気にしたことないし言われたこともないな。マコが初めて」

「そうなの?」

「おー。まぁ、あんま人と関わらないしな。
あと、結構俺寒がりなんだ。ほら、だからマフラーとかもしてるだろ?手が冷たいのはそのせいかな」

「そう、なんだ」

ちょっとブレイクの表情が寂しげになったのは気のせい?
気に触ること、言っちゃったかな?

そう思いながらも、2人はF3を歩き回った。