私はお弁当を食べようとする。
するとなにが忘れているような感覚がした。
あ、体育館に水筒忘れてた。
「衣緒、水筒体育館に忘れてたみたいだから取り入ってくる」
「はーい」
私は急いで階段を下り体育館へと急ぐ。
体育館棟と本校舎棟は分かれており、二つの棟の間が広場のようにベンチや木々がある。
私はその間を突っ切って体育館へ向かおうとした。
すると横から声がした。
男子の盛り上がる声が。
「おい出来るだろお前なら」
「またやんのかよおいー」
会話の内容がよくわからない。
すると突然バスケットボールを渡された1人の男子が屋上に向かって大きく投げた。
「ほらとってこいよ。誰が取ってくれてるか見てこいよ」
「浅川さんだったらいいなぁ」
前のボールもこれのせいで?
よく見ると男子の輪の中に紫藤もいる。会話には入らないで見て笑っているように見えるけど。
やっぱり衣緒目当てだよね。
じゃああのボールを取りに来た紫藤も、衣緒が目的なのかな。
やっぱり、そうなんじゃないかな。
私はこれ以上なにも考えないで体育館へと向かった。
