いい加減、気づけよ。







マンションまでの道を歩いていると、ヨタヨタと高いヒールを履いた脚で歩いてる女の後ろ姿が見えた。


あの後ろ姿は絶対にれみだ。




「れみ!」



声をかけると、



「あっ陸だ〜〜」


にぱーっと笑って振り向いたのはやっぱりれみだった。


俺はれみに走って近づく。



れみからは酒の匂いと少しだけ甘い香水の匂いがした。


どうやらかなり酒を飲んできたみたいだ。



「今から陸んち行こうと思ってたんだ〜。ナイスタイミング♪」



どうやら相当気分がいいらしい。

俺の腕に自分の腕を絡ませて笑ってる。



あーー…ほんとにこいつは……。




「お前めっちゃ酒飲んできたろ?」




「へへっバレた〜?」



上機嫌のれみを連れてマンションの中に入る。