ゆったりとした曲をBGMに
景色がゆっくりと流れて行く。

朝野先生は無言だ。
でもなんだか心地いい雰囲気。

すると懐かしい景色が目に入ってくる。


「あっ!ここ…!」

「思い出した?とりあえず歩こうか。」


いつの間にか車は止まっていた。

白い教会…シロツメグサ…噴水のそばのベンチに滑り台…
昔から変わっていない。


ベンチに腰を下ろし、真白は思い切って聞いてみた。


「朝野先生って…
もしかして…ナツくん?」

朝野先生は相変わらず微笑んで頬を撫でてくる。


「ナツくんだよね?
じゃないとこの場所を知らないはず。
それにおまじないも!」

「そうだよ。やっと思い出してくれた。真白。」


「ずっと真白を探してた。」