紗希は、大通りに面した巨大な門の前に立っていた。 見上げるほどの大きさの重厚な木の門の隣に、飴色の木の板が掛かっており、それには 『次期総代慶一郎 剣道道場』 と、達筆な字で書かれていた。 「次期総代……?」 紗希はそれを見て首を傾げた。 確か、総代とはすべての氏神をまとめるリーダーだった筈だ。 慶一郎が、次の総代……?