やっと帰れる時間になった
あー、明日からもっと遅くなるのか
「蒼!なっちゃん!一緒に帰ろ!」
強引に引っ張る
あ、なっちゃんってあだ名か
痛い痛い…

「でね!この学校にいるのが同中で五人!」
「へー」
さっきからずっと堀さんの話を聞いてる
「私と蒼とりゅーくんとめぐりんと神楽ちゃん!」
日本語でおk
「りゅーくんはね、蒼が好きなの!」
ほらなーやっぱいたよなー
りゅーくんって女子?
「あれはしつこい…」
「それで、神楽ちゃんも蒼が好きなでね」
「神楽さんは本気だから、ちょっと困る…」
本気で悩んでいるように見える
モテるのも苦労すんだな
「ひとつ上のめぐりん!ちょっときつい子だけど、優しいんだよ!」
「うん」
「…へー」
「あ!そっちの中学は?」
「あー…受けたのが三人かな」
「へえ、誰?」
「性格ブス。優しい子。教師の娘」
「あはっ、すごいね!」
「そうそう…特に長良先生と結衣子ちゃんはすごくて…」
「どうしたの?」
「なんか、疲れるって言うか…」
「お疲れ様」
藤代さんは同情するように言う
きっと同じようなことはあったんだろう
「私こっちだから」
「うん!バイバイ!」
「また明日」
そういって私たちは別れた