「行け、本城、向日葵。しっかり弔ってやれ」

左右の拳を握り締め、構える十文字。

「…すぐ戻る」

本城と向日葵は、帝重工の敷地内から走り出ていく。

「逃すか裏切り者!」

またも鎖鉄球を投げ放つ参謀。

その鉄球を。

「ぬぅんっっっっっ!」

敢えて正面に立ち、十文字は両手で受け止めた!

両手にかかる想像を絶する負荷。

強化骨格に、人工筋肉に、吸収し切れないほどの衝撃がかかる。

「MHの性能を過信したか。如何に最新式MHの貴様でも、次世代型改造人間の俺のパワーには敵わんわ」

参謀が言い放つ。