タンッ!と地面を蹴り、一跳びで帝重工付近へと接近する真琴。

「ほえ~、真琴ちんも本当に改造人間なんだねぇ」

驚いたように向日葵が呟く。

「ああ。彼女こそが世界最初のMH。天才的な頭脳と科学知識を以って、MHを実用化にまで持っていった。だが…」

本城は表情を曇らせる。

「最近の彼女は、MHである事、戦士である事を認めさせようと躍起になっている節がある…女である事、人間である事を捨ててまでな」

本城が庇う事をよしとせず、敢えて自分から戦線に身を投じようとする。

それはともすれば、戦いを好み、機関の改造人間達を破壊する事を率先しているようにさえ思えた。

「彼女は…高槻は、復讐鬼と化しているのかもしれない…」