Transformation-異形-

それだけの大規模なシステムを、一体どこに保有しているのか。

別の世界同士を連結させるとなると、かなりの設備が必要となる筈だ。

しかも遠く離れた場所ではなく、この柊市内に。

「考えられる場所は1つだな」

真琴の視線の先には、広大な敷地を持つ大企業があった。

帝重工。

この柊市は、帝重工の恩恵によって成り立っている。

柊市のほぼ全ての施設は、帝重工関連のもの。

それだけの技術と財力と設備を持つ企業ならば、敷地のどこかにシステムを持っているかもしれない。