「どういう事じゃい」

首を傾げる男爵。

「頭が悪いな男爵。ミスクリエーションを倒した者が機関のリーダーになれるというルールにしようという事さ」

男爵を嘲笑うように、隣の席で少佐が言った。

「…つまりは早い者勝ちか」

師団長がニヤリと笑う。

「話が手っ取り早くていい」

参謀も賛成のようだった。

機関支部長とはいえ、結局は『殺害数』で今の地位に上り詰めてきた凶悪な改造人間達。

優劣を決めるのも、首をとった者勝ちというのが最もシンプルだった。