「私も…」

真琴は俯き加減に言う。

「私も、その機関残党の1人」

彼女は女の身でありながら、学会で認められるほどの生化学者だった。

そんな世界に足を踏み入れた切っ掛けは、恋人だった。

彼は事故で両脚を悪くし、車椅子の生活を余儀なくされていた。

自由に歩き回れる脚を与えてあげたい。

それが真琴の人体実験の始まり。

限りなく生身に近い義足。

それを開発したくて、真琴は人体改造に手を染め…それを軍事開発に利用しようとする、機関によって拉致された。