「俺達と来るか」

10号によって破壊された7体の残骸。

それらを拾い集めながら、本城は言う。

「彼らは洗脳を解きさえすれば、また人間の自我を取り戻せる。肉体は化け物同然でも、心を失わない限りは人間だ。お前はどうする」

「……」

問い掛けたまま、本城も真琴も追及はしない。

あくまで己の意志で。

人間を捨てて化け物として生き続けるか、化け物同然でも人間を失わずに生きるか。

無言のまま立ち去っていく2人。









人の姿に戻った10号は、後に続いた。

例えその足元に伸びる影が、人とは似ても似つかぬ異形だったとしても。