地味な私が恋したヒト



「無理すんなよ。お前の手、震えてる」


そう言って桜井くんは私の手を優しく包み込む。


あれ?


私なんで震えてるの……?


桜井くんが助けに来てくれて平気なはずでしょ?


「ほんとは怖かった……っ。でもね、桜井くんが助けに来てくれたからへーきだよ?」


まだ心配そうにしている桜井くんを見上げてニコッと笑う。


「これからも、お前を守るのは俺だから」


そんな照れるようなことをサラッと言う桜井くん。


それってこれから先も一緒にいてもいいってこと?


桜井くんは何の意味もなく言ったのかもしれないけど、私は期待しちゃう。


「つーか、お前。なんで彼氏を待ってるって言わなかったんだよ」


桜井くんは少し拗ねたように言う。


その姿がなんだか可愛くて、思わずクスッと笑ってしまった。