｢俺はそんなことしねぇよ。人のこと傷つけること平気でできるわけねーだろ｣
雄斗は私が中学の頃男子にされてたことを知ってる。
私は誰にも言えなかったけど、雄斗は元気のない私の様子に気づいてくれた。
隠しきれないと思って話したんだよね。
だからかな。私を傷つけないように、優しく言った気がするのは。
｢雄斗みたいな人だったらよかったのに……っ｣
男子全員が雄斗みたいに相手のことを考えれて、傷つけることもなければいいのに。
そりゃあ男子全員がみんな優しくないってわけじゃないし、優しい人はきっといると思う。
でも、どうしてもあの時のことを思い出してしまう。
そうして、男子はひどい人間なんだって偏見をもってしまう。
私は最低だ。
過去に縛られて、いつまでも引きずってる。
ただわたしが弱いだけなのに。
