地味な私が恋したヒト



そういえば、今日は佐々木くんと舞香のために出かけてたんだった。


自分も桜井くんとのデートを純粋に楽しんでたから、本来の目的を忘れてた。


「ううん、全然!私もたのしんでるから」


佐々木くんの提案がなかったら私、桜井くんをデートになんて誘えてなかったと思うし。


佐々木くんには感謝しないとね。


「あのさ〜。このあと別行動しない?」


佐々木くんは私にそう提案した。


舞香と2人でどっか回った方がいいよね。


舞香の気持ちはわかんないけど、佐々木くんのことを悪くは思ってないみたいだから。


「うん、いいよ!頑張ってね」


佐々木くんはこの近くにあるショッピングモールを2人でブラブラするみたい。


私はどうしようかな……。


「サンキュ。早坂さん達も2人で回ったら?」


私も、桜井くんと2人で回りたいけど……。


桜井くんは嫌じゃないかな?


「う、うん。誘ってみる」


でも誘うだけならいいよね。


ダメなら帰ればいいだけの話だし。


「早坂さんも頑張れよ!でも2人が羨ましいよ。ラブラブだし」