でもたまたま遊園地来たかっただけかもしれないし。
「ゆらのちゃんさ、もっと自分に自信を持ちなよ。可愛いんだからさ!」
お兄さんはそう言うと、私の手を掴んできた。
え……なに?
よくわからないままされるがままにされてたら、後ろから見知った声が聞こえてきた。
「……何してんの?」
そう言った桜井くんの声はかなり低くて、振り向くのが怖かった。
「じゃ、俺は行くわ!ゆらのちゃん、ファイト!」
桜井くんが来たのを見て、お兄さんは私にガッツポーズをしてその場を去って行った。
……何だったんだろう、あの人は。
結局ナンパとかでもないみたいだし。
ほんとに話を聞いてもらっただけだし。

