地味な私が恋したヒト



「大丈夫か?お前が乗らねーなら俺も……」


「えー!和真、乗ろうよ!」



桜井くんがそこまで言ったところで、割り込んでくるサクラさん。


私のときとは違って、可愛らしい声でそう言った。


「だけど、コイツを1人になんてできねぇから」


桜井くんは優しいから、余計に辛い。


その優しさに甘えたくなる。


ほんとは私だって乗りたいんだよ、


ほんとはサクラさんにひどいこと言われたんだよ、


って。


でも、そんなことできない。


だから私は強がるの。


「私は1人でも大丈夫だから……。2人で行ってきなよ!」


桜井くんに心配かけないように、なるべく明るい声で言う。


「ほら!ゆらのちゃんだってそう言ってるし、行こーよ!」


桜井くんは、最後まで私をここに残して行くことに反対してたけど、私が無理やり行かせた。