｢そーか、そーか。じゃあこれから桜井と恋すればいいんじゃない？｣


桜井くんと、恋……？


なんて、できないって。


｢そんなの、しないよ。てか舞香、帰ろ｣


いつの間にかHRは終わってたみたいで、教室にはそれなりにしか人がいなくなってた。


｢うん、そうだね……って｣


舞香が急に言葉を止めて、教室の入口の方を指さす。


つられて私もそっちに視線を向けると……。


｢早坂、一緒に帰らねぇ？｣


そこには、桜井くんがさも当然かのようにいた。


｢じゃあ、あたし用事あるし帰るわ！お2人さんごゆっくり～｣


そう言うやいなや、舞香はさっさと帰って行ってしまった。


え、嘘でしょ！？舞香！！